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SDM特別講義 2024年度 春学期

第1回

2024年4月12日
(4月6日入学ガイダンスにて収録)

モデレータ教員:
当麻

Alberto Millán Martín氏

慶應義塾大学経済学部 准教授

アルベルト・ミヤンマルティン 氏

【演題】新しい時代の翻訳者:福澤諭吉

講師プロフィール

スペイン・マヨルカ島生まれ。バルセロナ自治大学で翻訳通訳学を修め、大阪大学で博士号(日本語・日本文化)を取得。同志社大学助教などを経て、2016年より慶應義塾で教鞭を執っている。スペイン語文法、比較文化論、翻訳学の研究セミナーを担当する傍ら、福澤研究センター所員として福澤諭吉の初期思想研究やその普及に励んでいる。共編著訳『「中津留別之書」―多言語で読む福澤諭吉』、単著『『修身論』の「天」:阿部泰蔵の翻訳に隠された真相』、三田演説会講演録「近代日本の翻訳文化と福澤諭吉─『学問のすゝめ』150年を記念して」(『三田評論』)など。スペイン語では、日西の近代教育制度の比較や日本の翻訳史に関する論文もある。

講義概要

近年では機械翻訳が流行し、AI通訳機と呼ばれるものをはじめ、言語の壁をなくした「文明の利器」が巷に溢れています。しかし、そのような技術が現れるまでは、歴史の中でどのように「翻訳」が行われてきたのでしょうか。一例に日本の歴史を見れば、本来の「翻訳」とは人間の文化的行為であり、各個人が特定の時代背景や社会的状況の中で文脈に応じながら、多種多様に行ってきた知的活動であることがわかります。本講義では、江戸時代の宣教師や蘭学者から幕末明治の啓蒙思想家までの歴史を踏まえた上で、文化の翻訳者としての福澤諭吉の活動を取り扱います。具体的に、修身論で知られる米国人フランシス・ウェーランドからの影響と『学問のすゝめ』への発展を紹介しながら、「中津留別之書」(1871)に見る福澤の伝統的な言葉遣いと近代的な社会思想の関係を明らかにし、精神的な「文明開化」において彼の「翻訳」が果たしてきた役割について考察と評価を試みます。福澤先生による古い時代から新しい時代への円満な移行の試みは、巧みな言葉で紡いだ論理の展開に現れ、現代の私たちにとってもインスピレーションの源になるでしょう。

 

第2回

2024年4月19日

モデレータ教員:
当麻

尾身 茂 氏

公益財団法人結核予防会 理事長

尾身 茂 氏

【演題】新型コロナ これまで、これから

講師プロフィール

1978年自治医科大学卒業。1999年第5代WHO西太平洋地域事務局長。2009年よりWHO執行理事。2012年より独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構 理事長、内閣官房新型インフルエンザ等対策有識者会議の長。2014年より独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)理事長。また社会貢献活動として組織の利害やイデオロギーにとらわれず、将来の社会づくりに貢献すべく2015年9月、NPO法人「全世代」を設立。2020年2月より新型コロナ感染症専門家会議 副座長、2021年4月より新型インフルエンザ等対策推進会議 基本的対処方針分科会 会長。2022年4月より公益財団法人結核予防会(JATA)代表理事、JCHO名誉理事長。2022年6月よりJATA理事長。

講義概要

新型コロナウイルス感染症について、我が国では様々な感染対策を講じてきた。クラスター対策や検査体制、緊急事態宣言等の措置を振り返りながら、これまでの評価をしていく。
また、その評価によって抽出された課題やこれからの見通しについて述べていきたい。

 

第3回

2024年4月26日

モデレータ教員:
当麻

日比谷 孟俊 氏

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属SDM研究所 名誉顧問

日比谷 孟俊 氏

【演題】リベラルアーツ:VUCA の時代を乗り切る力

講師プロフィール

1971年慶應義塾大学大学院理工学研究科修了。1978年 エレクトロニクス材料の研究開発にて工学博士、2016年 江戸吉原の研究にて博士(文学)、1971-2001年 NEC 基礎研究所 主席研究員、2002年-2006年 東京都立科学技術大学工学部航空宇宙システム工学科教授(現,東京都立大学)、2007年 慶應義塾大学先導研究所教授、2008年-2011年大学院システムデザインマネジメント研究科教授、1992年 東北大学金属材料研究所客員教授、1997-2002年 東京工業大学客員教授、現在 実践女子大学文芸資料研究所客員研究員として文と理との境界領域研究に従事。

講義概要

VUCA (volatility, uncertainty, complexity, ambiguity)の時代に対応するには、俯瞰的に事象を眺め分析し、解決してゆく能力が求められており、SDMではactive learning の手法を取り入れた design project を実施している。その第一歩は事象の俯瞰的な理解である。Mind Mapなどは、そのツールとして有効である。
その際に重要なのが、自分の専門外に、どれだけの情報や知識を持ち合わせているかである。すなわち,リベラルアーツの力である。卑近な例は、3.11 の東日本大震災での東京電力と東北電力における、原子力発電所のダメージの違いに象徴される。女川原発建設に携わった当時の東北電力平井弥之助副社長は、土木技術者でありながら、貞観地震における東北地方の被害を『三代実録』などから知り、海面から14mの高さに発電所を作るべきとして譲らなかった。マスコミは福島原発のことしか報道しないが、地震の後300名以上の住民が、安全な場所として女川原発周辺に避難できた。
事象は文系も理系もなく一つである。この二つの領域をまたぐ力こそ、リベラルアーツに他ならない。

 

第4回

2024年5月10日

準備中

 

第5回

2024年5月17日

モデレータ教員:
西村

吉田 篤生 氏

吉田篤生会計事務所 所長・税理士

吉田 篤生 氏

【演題】 経営と生命のシステムに学ぶデザインとマネジメント

講師プロフィール

1970年 3月 慶應義塾大学商学部卒
1974年 12月 税理士登録
1975年 7月 吉田篤生会計事務所 設立 所長(現任)
2004年 6月 東映アニメーション株式会社 取締役
2011年 4月 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 特別招聘教授
2018年 6月 エン・ジャパン株式会社 監査役

講義概要

現在の世界の情勢を見るにつけ、時代は正に大きな転換期に差し掛かっている。この大きな時代転換の本質を的確に捉えることが必要である。
私は、現在の状況に最も近い過去は、500年前に起きた大航海時代と似ていると考えている。人類は、日々新しい知識と経験を積んでいるが、人類が築いてきた科学技術も、まだ一通過点に過ぎない。ましてや経済学の世界は、僅か300年足らずの歴史でしかない。経済が豊かになる事と、人間が幸せに生きる事とは全く異質の問題である。科学、経済、その他のすべての学問は、その本質を捉え直す必要がある。
これからの500年に向けて人類が考えなくてはならないことと、日本という国が果たす役割を考えてみたい。

 

第6回

2024年5月24日

準備中

 

第7回

2024年5月31日

準備中

 

第8回

2024年6月7日

準備中

 

第9回

2024年6月14日

準備中

 

第10回

2024年6月21日

準備中

 

第11回

2024年6月28日

準備中

 

第12回

2024年7月5日

準備中

 

第13回

2024年7月12日

準備中

 

第14回

2024年7月19日

準備中