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SDM特別講義 2015年度 春学期

講義日程講師・演題
第1回
2015年4月11日

モデレータ教員:
当麻
慶應義塾大学福沢研究センター 准教授
都倉 武之 氏
【演題】福沢諭吉と「私立」の精神
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
2007年慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程満期単位取得退学。
2004年武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部助手を経て、07年慶應義塾福沢研究センター専任講師。
11年より現職。
専門は、近代日本政治史・政治思想史、メディア史。
共著に『福沢諭吉の思想と近代化構想』(2008年)、『近代日本と福沢諭吉』(2013年)など。

講義概要
福沢諭吉といえば、今日では一万円札の顔として、どちらかといえば体制順応的な人のようにイメージする向きもあるようです。しかし福沢の明治日本との格闘を振り返ると、そこには一貫して「私立」することを重視する姿勢が貫かれています。本講義では、福沢の様々な側面における言動や行動の具体例を挙げながら、福沢が日本社会に見出していた問題点、その今日性などについて考えてみたいと思います。
第2回
2015年4月17日

モデレータ教員:
当麻
独立行政法人日本学術振興会 理事長
安西 祐一郎 氏
【演題】システム工学の研究者がいかにして認知科学者になったか
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:30-21:00(7時限)

講師プロフィール
1974年慶應義塾大学大学院工学研究科博士課程修了。カーネギーメロン大学コンピュータサイエンス学科兼心理学科博士研究員、同人文社会学部心理学科客員助教授、北海道大学文学部行動科学科助教授、慶應義塾大学理工学部電気工学科教授を経て、93~2001年同大学理工学部長、01~09年慶應義塾長。2011年独立行政法人日本学術振興会理事長に就任、現在に至る。文部科学省科学技術・学術審議会委員、全国大学体育連合会長、高大接続システム改革会議座長等を務める。日本私立大学連盟会長、環太平洋大学協会会長、情報処理学会会長、日本認知科学会会長、内閣府知的財産戦略本部員、同IT戦略本部員、同教育再生懇談会座長、中央教育審議会会長等を歴任。著書『心と脳』(岩波新書)、『「デジタル脳」が日本を救う』(講談社)、『教育が日本をひらく』(慶應義塾大学出版会)、『認識と学習』(岩波書店)、『問題解決の心理学』(中公新書)、共編著『講座 コミュニケーションの認知科学』全5巻(岩波書店)ほか多数。専攻は認知科学・情報科学。1970年代当初からシステム理論を学び、70年代半ばに人間の思考と学習に関する研究を開始、現在に至る。その一方で、自然言語対話を含むヒューマン・マシンインタラクション、人間とロボットのインタラクション、センサ・ネットワーク等の研究を行ってきた。

講義概要
演者は、大学院修士・博士課程でシステム工学を学んで博士号を取得し、さらに約10年にわたりシステム工学を教えた。その一方で、並行して心理学と神経科学を学び、その後システム工学自体からは離れて認知科学への道を歩むようになった。さらには、年月を経てシステムデザイン・マネジメント研究科の創設にも関与することになった。認知科学とは、「心のはたらきに関わる現象を、伝統的な学問分野や文系理系医系の区分にとらわれず、「情報」の概念をもとにして理解しようとする知的営み」(『心と脳』岩波新書より)である。システムデザイン・マネジメント研究科が対象とするシステムのデザインとマネジメントは人間の心のはたらきをもとにした活動にほかならず、しかも心は(コンピュータやロボットのような機械とは異なる)システムにほかならない。本講義では、演者が大学院修士課程当時から今日まで歩んできたシステム工学と認知科学の探究への道を紹介することを通して、人間活動としてのシステムのデザインとマネジメントの基本的な考え方について述べることにしたい。
第3回(公開講座)
2015年4月24日

モデレータ教員:
前野

藻谷 浩介 氏
【演題】これからの地域と日本はどうあるべきか
■会場:日吉キャンパス独立館DB201
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
(株)日本総合研究所調査部主席研究員、㈱日本政策投資銀行地域企画部特任顧問、NPO法人 地域経営支援ネットワーク理事長。
山口県生まれの50歳。平成合併前3,200市町村のすべて、海外71ヶ国をほぼ私費で訪問し、地域特性を多面的に把握。2000年頃より、地域振興や人口成熟問題に関し精力的に研究・著作・講演を行う。2012年より現職。近著にデフレの正体、第七回新書大賞を受賞した里山資本主義(共に角川Oneテーマ21)、金融緩和の罠(集英社新書)、しなやかな日本列島のつくりかた(新潮社、7名の方との対談集)。

講義概要
『里山資本主義』『デフレの正体』などの著者である藻谷浩介氏が、地域と日本のこれからのあるべき姿について語る。
第4回
2015年5月1日

モデレータ教員:
白坂
NPO法人クロスフィールズ 共同創業者/副代表
松島 由佳 氏
【演題】社会課題の解決を目指したイノベーション 〜「留職」の事例から考える求められる人材とは?〜
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
東京大学経済学部卒業。在学中、カンボジアの児童買春問題の解決を目指すNPO法人かものはしプロジェクトのスタッフとして勤務し、現地視察型のプログラム開発などに従事。卒業後はボストン・コンサルティング・グループに勤務し、主に通信業界・消費財業界の企業経営をコンサルタントとして支援。勤務の傍ら、プロボノ活動としてNPO法人TABLE FOR TWO Internationalの新規事業立ち上げにも従事。NPOとビジネスの両方のバックグラウンドを活かし、クロスフィールズを創業。

講義概要
「留職」とは、NPO法人クロスフィールズが運営する、日本企業の社員を数カ月間に渡って新興国NPOに派遣し、本業のスキルを活かして現地の社会課題の解決に向けて活動する取り組みです。現地社会の発展に貢献すると同時に、新興国の生活者を肌感覚で理解することで新たな事業の創出や、グローバルな環境で活躍できる人材の育成を目指す企業に受け入れられています。2015年3月現在で、パナソニック、日立製作所、日産自動車、NTTデータなど、パートナー企業は20社以上に拡大。インド・インドネシア等、アジア7ヶ国及び国内に既に約60人の派遣実績があります。 真に社会課題を理解し、その解決のための新しい事業/イノベーションを生み出せるようなリーダー、さらに、所属する組織内外を巻き込みながら、その実現に向けて歩んでいくリーダーが増えていくことが、これからの社会にとって大事なことだと考え、NPO法人クロスフィールズはこの取り組みを続けています。「留職」の運営を4年間行う中で見えてきた、社会課題を解決するイノベーションを生み出すことが出来る人はどんな人なのだろうか?ということを、皆さんと一緒に考える時間に出来たらと思います。
第5回
2015年5月8日

モデレータ教員:
日比谷
海上自衛隊元横須賀地方総監 現在 日本無線株式会社顧問
髙嶋 博視 氏
【演題】指揮官とは何か
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
1952年(昭和27年):香川県生まれ
1971年(昭和46年):香川県立三本松高等学校卒業(22回生)
1975年(昭和50年):防衛大学校卒業(第19期生)
1993年(平成5年):在ノルウェー日本国大使館防衛駐在官
2001年(平成13年):護衛艦隊司令部幕僚長(海将補)
2002年(平成14年):第1護衛隊群司令(インド洋派遣:補給支援活動)
2004年(平成16年):海上幕僚監部人事教育部長
2007年(平成19年):護衛艦隊司令官(海将)
2008年(平成20年):統合幕僚副長
2010年(平成22年):横須賀地方総監(東日本大震災に従事)
2011年(平成23年):8月退官
現在 日本無線株式会社顧問

講義概要
東日本大震災における救援活動を中心に、指揮官(組織の長)の在り方について議論する。
1. 軍事組織における指揮統率
2. 東日本大震災における救援活動
   初 動
   指揮所の移転
   部隊配備
   福島第一原発(原子炉)への真水作戦
   指揮系統
3. 指揮官の在り方
第6回
2015年5月15日

モデレータ教員:
当麻
キャスター / 慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント研究科特任教授 / 北海道大学大学院客員教授
林 美香子 氏
【演題】農都共生による地域づくり
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
札幌生まれ。北海道大学農学部卒業後、札幌テレビ放送株式会社にアナウンサーとして入社。退社後、フリーに。現在は、エフエム北海道「ミカコマガジン」出演の他、執筆活動も。「食」「農業」「環境」「地域づくり」などのフォーラムにパネリスト・コーディネーターとしても参加。「農村と都市の共生による地域再生」の研究で北海道大学大学院にて、博士(工学)・Ph.Dを取得。2008年4月から慶應義塾大学大学院SDM研究科特任教授。著書に「農村へ出かけよう」(寿郎社)など多数。札幌在住。

講義概要
農村と都市の地域政策を個別に考えることが多かった日本だが、地域再生のためには、農村と都市をトータルに捉える「農都共生=農村と都市の共生」が大切と考えている。都会の人が、農家民宿・農家レストラン・農業体験などで、農業・農村の持つ癒しなどの多面的機能を楽しみ、農家が都会で直売所を運営するなどの活動を通して、交流や連携を重ね、農村と都市の相互理解を深めていくことが、農都共生の推進に繋がり、農村と都市双方の地域づくりに力を発揮する。
疲弊する地方に経済が循環する仕組みのひとつとして、グリーンツーリズム(農村地帯で過ごす休暇)など農都共生の活動をすすめたい。「経済の循環」と同時に、「情報の循環」、「人材の循環」が起こり、農村・都市の双方に活力をもたらし、地方創生や地域の持続可能性に大きな力となる筈だ。
第7回
2015年5月22日

モデレータ教員:
当麻
吉田篤生会計事務所 所長 / 慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント研究科附属SDM研究所 上席研究員
吉田 篤生 氏
【演題】企業経営の本質と日本型永続経営体モデル
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
1970年慶應義塾大学商学部卒業、1974年税理士登録。
1975年吉田篤生会計事務所設立、所長就任。以来40年間にわたり税務会計をベースとして、企業再生・事業承継等を含めた経営コンサルティング業務を行う他、不動産、保険、企画コンサルティング業務を行う関連会社を立上げ、企業の現場に密着した総合的なアドバイザーとして約300社のクライアントへサービスを提供している。 
2011年よりSDM 特別招聘教授として経営・財務戦略論を担当、現在はSDM研究所 上席研究員。
SDM研究所 「地域資源利活用ラボ」 「日本型永続経営体ラボ」 代表

講義概要
1760年代イギリスから始まった産業革命は、技術革新という名のもとに急速な産業化を推進してきた。このことは、資本主義という概念を生み、それに伴って多くの経済理論が生まれてきた。特に第二次世界大戦後、アメリカを中心とした数理経済学の流れは、公平・正義・平等という論理的概念を排除し、効率性のみを追求することが経済学の使命としてきた。しかし、金融技術の革新によるマネタリズムの急激な膨張は、格差縮小を目指して始まった資本主義の姿から逸脱し、多くの混乱をきたしている。
企業は法律によって人格を与えられた法人格を有している。そのことは、人間と同様他の誰かの為に生きている存在、即ち社会への貢献を使命とする存在として認識されるべきと考える。そしてその貢献の永続性こそが企業経営の本質である。企業経営における継続の疎外要因を探ることで、企業の正しい価値が見えてくる。
第8回
2015年5月29日

モデレータ教員:
前野
経営ストラテジスト・作家
坂之上 洋子 氏
【演題】したいことを実現するためのブランディングの法則
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
国際機関、官庁、大学、社会起業家/NGO/NPO/企業経営者等へ「どうすれば、社会に良いインパクトを与えることができるか」をキーワードに経営ブランディングの戦略構築をしています。

ニューズウィークの「世界が認めた日本人女性 100 人」に選定
日本経済新聞社 日経ソーシャルイニシアチブ大賞 アドバイザリーボードメンバー

講義概要
世界中、多岐にわたる業界で成功している人を見ていて彼らが共通してしていることを7つの法則にまとめました。
第9回
2015年6月5日

モデレータ教員:
前野
READYFOR株式会社 代表取締役
米良 はるか 氏
【演題】誰もがやりたいことを実現できる社会へ 〜READYFORについて〜
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
1987年生まれ。2012年慶應義塾大学メディアデザイン研究科修了。2010年スタンフォード大学へ留学し、帰国後、2011年3月日本初のクラウドファンディングサービスREADYFORの立ち上げを行い、NPOやクリエイターに対してネット上で資金調達を可能にする仕組みを提供している。World Economic Forumグローバルシェイパーズ2011に選出され、日本人史上最年少でスイスで行われたダボス会議に参加。St.Gallen Symposium Leaders of Tomorrow、内閣府 国・行政のあり方懇談会 委員等国内外の数多くの会議に参加。2014年7月READYFOR株式会社 代表取締役に就任。

講義概要
READYFORは日本において、最初で最大のクラウドファンディングサービスです。クラウドファンディングはインターネットを介して不特定多数の個人から資金を集めるサービスです。2011年4月のオープンから約2,100件のプロジェクトを掲載し、今までに8万人から12億円が支援されております。中学生から80代の方まで様々な実行者が夢の実現に向け弊社サービスを使用して下さいました。夢を通して私たちは、人々をつなぎ互いが助け合いながら希望を持って生きてゆける新しい世界を目指しております。誰もがやりたい事を実現できる世界に変えて行きます。実際にREADYFORでの事例を交えながらお話しさせて頂きたいと思います。
第10回
2015年6月12日

モデレータ教員:
春山
岡部憲明アーキテクチャーネットワーク 代表 / 神戸芸術工科大学 教授
岡部 憲明 氏
【演題】可能性のデザイン ― ヒューマニティをテーマに
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
1947年静岡県生まれ。岡部憲明アーキテクチャーネットワーク代表、神戸芸術工科大学教授。
早稲田大学理工学部卒業。フランス政府給費研修生として渡仏後、レンゾ・ピアノと20年間にわたり協働、ポンピドゥー・センター、IRCAM音楽音響研究所の設計に従事。1995年に岡部憲明アーキテクチャーネットワークを設立。代表作に関西国際空港旅客ターミナルビル、牛深ハイヤ大橋、小田急ロマンスカーVSE、MSE、東京ベルギー大使館、箱根登山鉄道3000形など。著作に『エッフェル塔のかけら』『可能性の建築』『空間の旅』など。

講義概要
建築の設計、空間、デザインの中に人間知覚をどう取り込むかをプロジェクト経験を通して語る。
さらに、デザインの範囲を移動のシステム、鉄道車輌にも広げて展開する。
第11回
2015年6月19日

モデレータ教員:
前野
コミュニティデザイナー
山崎 亮 氏
【演題】コミュニティデザインについて
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
1973年愛知県生まれ。大阪府立大学農学部にて増田昇に師事(緑地計画工学専攻)。メルボルン工科大学環境デザイン学部にてジョン・バージェスに師事(ランドスケープアーキテクチュア専攻)。大阪府立大学大学院(地域生態工学専攻)修了後、 SEN環境計画室勤務。三宅祥介からデザイン、浅野房世からマネジメントを学び、2005年にstudio-Lを設立。地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインに携わる。
まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、建築やランドスケープのデザイン、市民参加型のパークマネジメントなどに関するプロジェクトが多い。2006-2010年には(財)ひょうご震災記念21世紀研究機構(林敏彦研究室/中瀬勲研究会)にて中山間離島地域の集落について研究。2006-2013年には東京大学大学院工学系研究科にて大西隆に師事(都市工学科)。博士(工学)。技術士(建設部門)。
現在は、studio-L代表、東北芸術工科大学教授(コミュニティデザイン学科長)、慶應義塾大学特別招聘教授。主な著書に『コミュニティデザイン(学芸出版社)』『ソーシャルデザイン・アトラス(鹿島出版会)』『コミュニティデザインの時代(中公新書)』『まちの幸福論(NHK出版)』などがある。

講義概要
受講生のみなさんが「コミュニティデザイン」について聞きたいということを事例を交えてはなしたいと思っています。
第12回
2015年6月26日

モデレータ教員:
高野
公益財団法人大阪市都市型産業振興センター クリエイティブネットワークセンター大阪 メビック扇町 所長 チーフコーディネーター
堂野 智史 氏
【演題】デジタル化時代におけるクリエイティブコミュニティ再生 〜大阪市・メビック扇町の取り組み〜
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
1962年大阪生まれ。シンクタンク研究員を経て、2003年5月財団法人大阪市都市型産業振興センター扇町インキュベーションプラザ・メビック扇町に所長兼インキュベーションマネージャーとして着任。2010年4月組織改編により同財団クリエイティブネットワークセンター大阪・メビック扇町所長、チーフコーディネータに着任。現在に至る。
シンクタンク時代には、地域産業政策を担当。行政等をクライアントに調査研究・政策提言を実施。ものづくり再生プラン策定(大阪市)、メディカルバレー構想策定(三重県)、クリエイションコア東大阪第2期企画案作成(大阪府)などのプロジェクトに参画。
メビック扇町では、クリエイターの情報発信、ネットワークづくり、人材育成等に取り組み、クリエイティブクラスターの創生に向けたコーディネート活動を実践している。
また、産学官民の有志とともに、関西ネットワークシステム(KNS)を設立。フラットな関係性に基づく産官学民のインフォーマルコミュニティやネットワークづくりに取り組んでいる。
関西大学文学部非常勤講師、地域産業おこしに燃える人(第2期)、岩手県「希望郷いわて文化大使」、大阪府「MOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)活性化委員会」委員長、大阪市北区プロデュース委員会委員ほか多数就任。

■共著
 「産業集積の変貌と地域政策」ミネルヴァ書房(2012年11月)
 「現場発!産学官民連携の地域力」学芸出版社(2011年3月)
 「大阪新生へのビジネス・イノベーション―大阪モデル構築への提言」ミネルヴァ書房  (2009年10月)
 「公設試験研究機関と中小企業」創風社(2006年12月)
 「CAFE―創造都市大阪への序曲」法律文化社(2006年11月)
 「産業の再生と大都市―大阪産業の過去・現在・未来」ミネルヴァ書房(2003年1月)

講義概要
大阪には1万事業所を超えるクリエイティブ産業集積があるものの、年々減少傾向にあり、その振興が地域産業政策の課題の一つになっています。2003年5月に創業支援施設として大阪市が開設したメビック扇町では、その課題解決に向け、「デジタル化時代のクリエイティブコミュニティの再生」をテーマに、日々クリエイター同士、あるいはクリエイターと企業等との「顔の見える関係」づくりに取り組んできています。ビジネスやイノベーションは、ニーズ・シーズの関係を飛び越えた、人と人との関係性に左右されるケースが多いと考えるからです。結果、過去10年間に2100件を超える協働事例がメビック扇町を起点に生まれました。
本講義は、メビック扇町初代所長として着任した講師が、この12年間、大阪で活動するクリエイティブ産業の振興に向け取り組んできた悪戦苦闘の経験談とそこから得られた知見、新たな課題などについて報告いたします。
第13回
2015年7月3日

モデレータ教員:
谷口
慶應義塾大学大学院特別招聘教授、上智大学特別招聘教授、筑波大学客員教授、日米協会会長
藤崎 一郎 氏
【演題】国際情勢をどう見るか
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
1947年神奈川県生
1969年、外務省入省。アジア局外務参事官、在米大使館公使、北米局長、外務審議官を経て、2005年在ジュネーブ国際機関代表部大使、2008年駐米特命全権大使。2012年11月退官。2013年より上智大学特別招聘教授・国際戦略顧問、慶應義塾大学特別招聘教授、一般社団法人日米協会会長等を務める。

講義概要
国際情勢は複雑だが個々の問題に入り込み過ぎず、大きな視点から因数分解するとわかりやすくなる。いくつかの事例でこれを考えてみる。
第14回
2015年7月10日

モデレータ教員:
高野
専修大学経営学部 准教授
三宅 秀道 氏
【演題】新しい市場のつくりかた
■会場:日吉キャンパス協生館CDF室(C3S10)
■時間:19:00-20:30(7時限)

講師プロフィール
1973年生まれ。神戸育ち。1996年早稲田大学商学部卒業。 都市文化研究所、東京都品川区産業振興課などを経て、2007年早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得退学。 東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター特任研究員、東海大学政治経済学部専任講師を経て、2014年より現職。 専門は、製品開発論、中小・ベンチャー企業論。これまでに大小1000社近くの事業組織を取材・研究。 現在、企業・自治体・NPOとも共同で製品開発の調査、コンサルティングにも従事している。2012年に東洋経済新報社より「新しい市場のつくりかた」を上梓。

講義概要
ーこれから日本のものづくり組織はどうあるべきか

1. 新市場創造と文化開発
2. 技術神話の克服
3. 文化開発の事例
4. 市場創造者の素質
5. ものづくり企業の風土変革
6. 新しい業界構造へ