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SDM特別講義 2019年度 春学期

第1回
2019年4月6日
(入学合宿)
モデレータ教員:
谷口(尚)
慶應義塾福沢研究センター 准教授
都倉 武之 氏
【演題】表象としての福沢諭吉・慶應義塾

講師プロフィール

2007年慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程満期単位取得退学。
2004年武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部助手を経て、07年慶應義塾福沢研究センター専任講師。
11年より現職。
専門は、近代日本政治史・政治思想史、メディア史。
共著に『福沢諭吉の思想と近代化構想』(2008年)、『近代日本と福沢諭吉』(2013年)など。

講義概要

福沢諭吉は慶應義塾の創立者であり、一万円札の顔ということもあって、知名度は抜群ですが、何をした人かというと説明が難しい人では無いでしょうか。本講義では、慶應義塾が一般的に持たれてきた学風のイメージがどのように福沢の思想と関係しているかを説明してみたいと思います。実は今日の慶應義塾の日常の中に、福沢が近代日本に求めたもののエッセンスが隠されていると考えるからです。ただ形だけの習慣となったり、忘れ去られた「慶應らしさ」の中に、どのような福沢の思想が含まれているのでしょうか。皆さんがこれから学ばれる慶應義塾という学校が、日本の歴史の中でどのような役割を果たしてきたのか、そしてこれから果たしていくのかを考えて頂くきっかけになればと考えています。


第2回
2019年4月12日

モデレータ教員:
当麻
林 美香子
慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 特任教授
林 美香子 氏
【演題】農都共生(農村と都市の共生)による地域づくり

講師プロフィール

札幌生まれ。北海道大学農学部卒業後、札幌テレビ放送株式会社にアナウンサーとして入社。退社後、フリーに。現在は、エフエム北海道「ミカコマガジン」出演の他、執筆活動も。「食」「農業」「環境」「地域づくり」などのフォーラムにパネリスト・コーディネーターとしても参加。「農村と都市の共生による地域再生」の研究で北海道大学大学院にて、博士(工学)・Ph.Dを取得。2008年4月から慶應義塾大学大学院SDM研究科特任教授。北海道大学大学院農学研究院客員教授。著書に「農村へ出かけよう」(寿郎社)など多数。札幌在住。

講義概要

農都共生(農村と都市の共生)による地域づくりをテーマに講義をする。疲弊する地方に経済が循環する仕組みのひとつとして、グリーンツーリズム(農村地帯で過ごす休暇)など農都共生の活動をすすめたい。「経済の循環」と同時に、「情報の循環」、「人材の循環」が起こり、農村・都市の双方に活力をもたらし、地方創生や地域の持続可能性に大きな力となる。


第3回
2019年4月19日

モデレータ教員:
白坂
株式会社日立製作所 研究開発グループ テクノロジーイノベーション統括本部 生産イノベーションセンタ 主管研究長
野中 洋一 氏
【演題】スマートマニュファクチャリングに関するシステムアーキテクチャ,リファレンスモデルの国際動向と日本が進むべき道について


講師プロフィール

1966年(昭和41年)生まれ。1991年 東北大学大学院 工学研究科 修了、ソニー株式会社を経て株式会社 日立製作所 生産技術研究所 入社。2015年より現職。この間、2001年に米マサチューセッツ工科大学Laboratory for Manufacturing and Productivity客員研究員。2018年より京都大学大学院 情報学研究科 連携教授を兼務。現在、国際電気標準会議(IEC)において、System Committee Smart ManufacturingにおけるAd Hoc Group 4 Convener、IEC/ISO合同作業部会 JWG21 Smart Manufacturing Reference Model(s)におけるTask Force 5 Leaderも兼務。また、ロボット革命イニシアティブ協議会(RRI)WorkingGroup1 Action Group1委員として日独IoT連携プロジェクトにおけるSmart Manufacturing国際標準化活動にも参加。工学博士。

講義概要

民衆とモノが“世界レベルでつながる”ツールを得ようとしている実体経済,バリューチェーンのホットスポット遷移・組み換えを起こそうとしている実態経済,これに対する旧来の世界秩序の焦り,などが入り混じり,デジタル社会を実現する取組みが世界各国で行われています。 人種・文化・格差を超えて,公正で安心安全なグローバルオープンマーケットを作りたいと願う世界,これに対して誰が何をやるべきか,といった,本質的な課題に対して,システムアーキテクチャやリファレンスモデルはその中核をなしています。
本特別講義は,特にスマートマニュファクチャリングについて,ドイツ,中国,米国,フランス,北欧などの動向の最新状況を御紹介します。また,IECやISOなど国際標準化会議における各国の駆け引きについても御紹介し,各国の思惑と戦略,そして日本はどうすべきかについて議論します。
そして,日本がとるべき戦略のひとつとして,資源・環境問題,少子高齢化問題,など,世界が直面する課題について率先して取り組み,解決の方向性を示していくことをに関して,Industrie4.0提唱元であるドイツ工学アカデミーacatechと進めている共同プロジェクトに関して,その進捗を紹介します。

 

第4回
2019年4月26日

モデレータ教員:
当麻
株式会社朝日新聞社 パーソナルメディアセンター センター長
荻沼 雅美 氏
【演題】大企業で新規事業を起こす鍵

講師プロフィール

1973年生まれ。名古屋大学大学院工学研究科修了。核融合プラズマの研究を推進。大学院修了後、株式会社朝日新聞社に入社。新聞製作システムを開発する。2008年、慶應大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科一期生として入学。2010年、社長室戦略チームを経て、メディアラボで新規事業創出する枠組み(STARTUP!)を立ち上げる。複数の新規事業の事業化を支援する。自らも朝日自分史、クラウドファンディングA-portの創業者メンバーとして推進。2019年4月に朝日自分史をさらに発展させるため、パーソナルメディア準備センターを発足し、センター長として事業の舵を取る。慶應大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科研究員。

講義概要

メディア環境の激変にともない、メディア業界も複雑なシステムをリデザインし、新しいカタチに導いていく必要がある。しかし歴史のある企業であればあるほど、変化には困難がともなう。SDMで培った知見をどのように生かしてきたか。SDM修了後に、会社全体を把握することができる社長室(森)、新しい事業を立ち上げていくメディアラボ(木)を経て、新組織パーソナルメディアセンターを発足した。この経験をもとに、大企業で新規事業を進める上での鍵・教訓をお話しさせていただきます。


第5回
2019年5月17日

モデレータ教員:
高野
株式会社リコー 理事 オフィスプリンティング事業本部 副事業本部長
村上 栄作 氏
【演題】失敗から逃げているうちは、イノベーションなんて生まれない

講師プロフィール

1963年福島県生まれ。1989年リコー入社。 レーザープリンター及び複写機の電子写真作像技術開発設計から始まり、一貫してプリンティング技術開発に携わる。

講義概要

・リコーとイノベーション
リコーは1977年に業界で初めてオフィスオートメーションを提唱し、現在にいたるまでオフィス業務の効率化に大きな役割を果たしてきました。アナログ機からデジタル機へ、モノクロ機からカラー機へと、絶え間なくイノベーションを起こし続け、数々の世界初の商品を生み出してきました。

・失敗からの学び
皆さん、失敗はしていますか?私は、失敗は悪いことだと考えてはおりません。真剣に取り組んだ結果の失敗は、大きな成長の糧になると本当に信じています。私自身、20代後半のときに、自分が設計した商品で大きな挫折を味わいました。しかし、そこで逃げずに自分の過ちと真摯に向き合ったことで、「こだわり」が生まれます。この「こだわり」を継承することで、自分も組織も強くなりました。
軽い失敗は成長の糧にはなりません。成長するなら、その会社の本丸の事業で失敗してください。絶対に自分のためになります。

・イノベーションの鍵である「人財」マネジメント
世の中にはさまざまなマネジメント手法がありますが、私の考えている「人財」マネジメントについてお話しします。
詳細はこちらもご覧ください。
https://jp.ricoh.com/jobs/newgraduate/company/message-02.html


第6回
2019年5月24日
(公開講座)
申込みはこちらから
モデレータ教員:
当麻
慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 特別招聘教授
米澤 創一 氏
【演題】「世界経済のメガトレンドと日本」
■会場:日吉キャンパス独立館DB201
講師プロフィール

プロジェクトマネジメントコンサルタント、人材育成コンサルタント、プロフェショナルメンター(若手社員から経営者まで)。
京都大学経済学部経営学科卒業。ノースウエスタン大学Kellogg Advanced Business Management Program修了。
元アクセンチュア株式会社マネージングディレクター。26年10ヶ月にわたるアクセンチュア株式会社のキャリアでは、日本におけるプロジェクトマネジメントグループ統括、SAPプラットフォーム統括、教育責任者、品質管理責任者、グローバルSAP組織における教育責任者、などを歴任。
教育に強い熱意を持っており、2008年の慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)設立時から教鞭をとっている。
「プロジェクトマネジメント的生活のススメ」と題する人気講義をはじめ、当研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所マネジメントデザインセンター主催の研修における「本質把握力」や「自律型組織におけるリーダーシップ」などの講義も圧倒的といえる高い評価を受けている。 プロジェクトマネジメントと心理学等を融合させ、より人間中心のプロジェクトマネジメントを研究すると同時に、プロジェクトマネジメントスキル、本質把握力を活かし、豊かで幸せな人生を送るための極意を追究し続けている。
著書「プロジェクトマネジメント的生活のススメ」(日経BP)、「本質思考トレーニング」(日本経済新聞出版社)

講義概要

上司の指示を勘違いして空回りしてしまったり、質問をしてくる部下を「面倒くさい奴」と思ってしまったり、悪気は全くないのに何かと様々なことがこじれてしまったり、頑張って仕事をしているつもりなのに認められなかったり…こんなこと、ありませんか?
こうした状況の多くは「本質的問題解決を妨げる思考のワナ」が引き起こしている可能性があります。自分だけではなく周囲の人にも迷惑をかけてしまう、こんな状態を少しでも減らすことができれば、皆にとって幸せなことのはず。
本質を把握する力(本質把握力)を鍛え、常に本質を意識する思考習慣(本質思考)を身につけることで、より幸せになれる可能性が高まります。
誰もがハマってしまう可能性がある「思考のワナ」のことを知り、ワナからの脱出法を知り、ワナにハマらないための力をつけるためのヒントを紹介いたします。

0.良い思考習慣と悪い思考習慣
1.本質的問題解決を妨げる9つのワナを知る
・思考のショートカット
・現状黙殺
・浅い分析
・安易な手段
・やりっぱなし
・怒りの代償
・脳のクセ
・他人事シンドローム
・解決済みなのに気づかない
2.ワナからの脱出法を身につける
3.ワナにハマらないための力を鍛える


第7回
2019年5月31日
(公開講座)
申込みはこちらから
モデレータ教員:
前野
石坂産業株式会社 代表取締役
石坂 典子 氏
【演題】自然と共に美しく生きる ~自然と地域と技術が共生する五感経営
■会場:日吉キャンパス独立館DB201

講師プロフィール

1972年東京都生まれ。高校卒業後、米国の大学に短期留学。1992年父親が創業した石坂産業に入社。埼玉県所沢市周辺の農作物がダイオキシンで汚染されているとの報道を機に、「私が会社を変える」と父親に直談判し、2002年社長就任。「社員が自分の子供も働かせたい」と言える企業創りを目指し、女性の感性と斬新な知性で産業廃棄物業界を変革する経営に取組み“見せる・五感・ISO経営”に挑戦している。2016年日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2016・情熱経営者賞」受賞。2018年日刊工業新聞社優良経営者顕彰「第35回記念特別賞」「優良経営者賞」受賞。平成30年度財界「経営者賞」受賞。エイボン女性年度賞2018「ソーシャル・イノベーション賞」受賞。
平成29年度環境教育推進専門家会議(環境省・文部科学省)委員/㈱ハイデイ日高外部取締役/一般社団法人埼玉県環境産業振興協会理事を務める。

講義概要

SDGsやESG投資など世界的な潮流の中で企業は適正な利益の獲得の他に、環境や社会的側面にも配慮したトリプルライン経営への転換が余儀なくされています。当社は産業廃棄物の減量化・再資源化100%率(現在98%達成)を目指し、資源循環型社会実現に向け産学官が連携した「ごみにしない技術」の研究開発に積極的に取組んでいます。また、ISO7種統合メネジメントシステムと日本経営品賞を融合した独自の「見せる五感経営」を構築し、CSRからCSVを推進しています。江戸時代から続く周辺の荒廃した雑木林を保全再生し、雑木林=里山と資源化施設を一体的に利用を促すため環境教育等促進法に基づく「体験の機会の場」の認定を得ています。日本全国はじめ世界中から年間30,000人を超える人々が訪れ、環境教育のフィールドとして利用しています。「体験型」環境教育を通し、地球温暖化問題等の世界的な環境問題について考え、未来の世代との不公平を無くすため(ESD)一人ひとりが何をすべきか気づきを促しています。


第8回
2019年6月3日
(慶應義塾
塾生限定公開講座)

モデレータ教員:
神武
外務大臣
河野 太郎 氏
【演題】「河野太郎、ODAを語る」
■会場:三田キャンパス北館ホール
■時間:18:20~19:20

講師プロフィール

昭和60年12月 米国ジョージタウン大学卒業
昭和61年2月 富士ゼロックス株式会社入社
平成5年1月 日本端子株式会社入社
平成8年10月 第41回衆議院総選挙にて神奈川第15区で初当選
平成12年6月 第42回衆議院総選挙にて神奈川第15区で二回目の当選
平成14年1月 総務大臣政務官に就任(第1次小泉内閣)
平成15年11月 第43回衆議院総選挙にて神奈川第15区で三回目の当選
平成16年10月 第九代自民党神奈川県連会長に就任
平成17年9月 第44回衆議院総選挙にて神奈川第15区で四回目の当選
平成17年11月 法務副大臣に就任(第3次小泉改造内閣)
平成20年9月 衆議院外務委員長就任
平成21年8月 第45回衆議院総選挙にて神奈川第15区で五回目の当選
平成24年12月 第46回衆議院総選挙にて神奈川第15区で六回目の当選
平成26年12月 第47回衆議院総選挙にて神奈川第15区で七回目の当選
平成27年10月 国務大臣 国家公安委員会委員長
行政改革担当
国家公務員制度担当
内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全 規制改革 防災)(第3次安倍改造内閣)
平成29年8月 外務大臣(第3次安倍第3次改造内閣)
平成29年10月 第48回衆議院総選挙にて神奈川第15区で八回目の当選
平成29年11月 外務大臣(第4次安倍内閣)
平成30年10月 外務大臣(第4次安倍改造内閣)

講義概要

外交手段としてのODAは、なぜ必要なのか。その効果や、今後のODAの具体的な成果目標等について、母校・慶應義塾で、河野外務大臣が自ら語ります。


第9回
2019年6月7日

モデレータ教員:
当麻
PABCO Co., Ltd. President & CEO
Hillmann, Volker 氏
【演題】Theory meets reality - Application of System Design at small automotive suppliers in Japan
講師プロフィール

Since Sep' 16 COO / President & CEO – PABCO Ltd. Body solutions, 100% owned by MFTBC, Kanagawa, Japan
Jan'15-Jul'16 Vice President Technology & Innovation Incubator E.ON SE, Essen, Germany
Sep'13-Dec'14 General Manager Strategy, Planning, and Technology & Innovation ENEVA, Rio de Janeiro, Brazil, Partly owned by E.ON SE
Past E.ON SE, Daimler Trucks, MFTBC
Executive Assistant to CEO, Strategy, Business Development, PMO, IMAP Trainee

講義概要

We see more and more advances in modern System Design Management. The success of the SDM course at Keio University shows the progress in theory as well as the understanding of the importance of SDM.
This lecture targets at showing a peek into real world application and the potential when using the powerful tools in the right way. You will see the challenges and the people aspect in the management part of DSM.
PABCO Co. Ltd. is a medium sized automotive supplier, specializing in load bodies for trucks as well as the customization of truck chassis. PABCO is a subsidiary of Mitsubishi FUSO Truck & Bus and thus part of the Daimler Group.


第10回
2019年6月14日

モデレータ教員:
当麻
ボードウォーク・キャピタル株式会社 代表取締役社長
那珂 通雅 氏
【演題】『外資金融から見た日本のベンチャーの未来』 ~インベストメント・バンカーからエンジェル投資家へ~
講師プロフィール

1964年、東京都生まれ。慶応義塾大学理工学部卒業後、ソロモン・ブラザーズアジア証券会社(現:シティグループ証券株式会社)に入社、外国債券営業部に所属。トップセールスパーソンとして数々の記録を打ち立てたあと、2009年にシティグループ証券株式会社の取締役に就任、その後同社取締役副社長に昇格。2010年に退任したあと、ストームハーバー証券株式会社を設立し、代表取締役社長に就任する。2014年に同社取締役会長となったあと、2016年にボードウォーク・キャピタル株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。アドバイザリー事業、インキュベーション事業、エンジェル投資を通じてベンチャー企業を中心とした支援を行っている。

講義概要

平成元年に外資系投資銀行に入社し、終始グローバル・マーケットで戦い、日本法人の副社長まで務めながら、45歳で独立。複数の会社を起業するとともに、エンジェル投資、アドバイザリー事業、インキュベーション事業を通して、日本発のグローバル・ベンチャー企業の育成を行っている。
平成30年間のグローバル・マーケットを振り返る一方、令和時代のユニコーン候補を実例を使い、紹介する。日本から次世代のGAFAが生まれてくるのであろうか?


第11回
2019年6月21日
(公開講座)
申込みはこちらから
モデレータ教員:
谷口(智)
特定非営利活動法人パンゲア 共同創設者・副理事長・最高技術責任者
髙﨑 俊之 氏
【演題】9~15歳を世界市民にするシステム
■会場:日吉キャンパス独立館DB201

講師プロフィール

1999年東京大学工学部を卒業、同大学院でウェアラブル情報ネットワークなど研究し、2001年3月、同大院新領域創成科学研究科で修士号。同年6月MITメディアラボ客員研究員。同僚だった森由美子氏と共有したある体験をもとに、パンゲア創設、現在同NPO法人(京都)で副理事長、最高技術責任者。2017年3月京都大学大学院情報学研究科から「児童のための異文化コミュニケーション環境」と題した論文で博士号を得た。

講義概要

まだ年若いうちに、異国の誰彼を思いやる気持ち、心の習慣を培うことができたならどんなにいいだろうか――。
髙﨑俊之氏がそう強く自覚したのは、2001年9月11日に「起きずに済んだ」ある奇跡的偶然がきっかけです。
発足したのが、インターネットを仮想世界にし、多様な国の9~15歳が交流し合う場「パンゲア」でした。
「PANGAEA」と綴るこの単語、大昔に存在したと考えられる一大大陸を指すギリシャ語だとか。
小学校中学年から中学生くらいの同世代たちが、日本、韓国、カザフスタン、オーストリア、ケニアやブータンから同じ広場に寄り集まって、何を、どんな言葉で伝え合うのでしょう。ヒント。英語ではありません。 15年に及ぶパンゲアの活動は近年大いに注目を集め、先頃は「国際交流基金地球市民賞」を得たばかり。
また髙﨑氏は自らの営みを論文にまとめ、京都大学から博士号を獲得しました(2017年、卒業式学生代表)。
「へえー」、「ほおー」、「なるほどー」の驚きに満ちた講話となること請け合いです。万難を排してご参加ください。


第12回
2019年6月28日

モデレータ教員:
谷口(尚)
住友林業株式会社 代表取締役社長
市川 晃 氏
【演題】日本の森林の現状と住友林業の取り組み

講師プロフィール

昭和53年3月 関西学院大学経済学部卒
昭和53年4月 住友林業株式会社 入社
昭和61年9月 木材営業本部外材部シアトル出張所勤務
平成元年4月 海外本部海外第一部シアトル出張所課長補佐
平成7年1月 営業本部海外部次長(アムステルダム駐在)
平成8年6月 営業本部海外部シアトル出張所次長
平成8年10月 営業本部営業部シアトル出張所所長
平成13年1月 営業本部海外事業部副部長
平成14年4月 営業本部国際事業部長
平成17年4月 住宅本部住宅管理部長
平成19年4月 経営企画部長
平成19年6月 執行役員 経営企画部長
平成20年6月 取締役 常務執行役員 経営企画・総務・人事・財務・情報システム・内部監査 担当
平成22年4月 代表取締役社長 就任

講義概要

日本は、国土の森林率が世界第2位の森林大国ですが、1955年には9割以上だった国産材自給率は現在 33.3%となっています。自給率が低下した要因や国内の山林の現状についてと、自給率を上げるための国の政策や住友林業の取組みを紹介し、国内の林業を利活用した地域の経済活性化についてお話させて頂きます。


第13回
2019年7月5日
休講

第14回
2019年7月12日

モデレータ教員:
白坂
八子 知礼
株式会社ウフル
CIO(チーフ・イノベーション・オフィサー) 兼 IoTイノベーションセンター所長 エグゼクティブコンサルタント
八子 知礼 氏
【演題】All things go digital 〜デジタル時代の新ビジネスが見えているか〜
講師プロフィール

松下電工(現パナソニック)、アーサーアンダーセン/ベリングポイント、デロイトトーマツ コンサルティングの執行役員パートナーの後、シスコシステムズのビジネスコンサルティング部門のシニアパートナーとして同部門の立ち上げに貢献。2016年4月より現職。通信/メディア/ハイテク業界中心のビジネスコンサルタントとして新規事業戦略立案、バリューチェーン再編等を多数経験。MCPC、ITスキル研究フォーラム、新世代M2Mコンソーシアムでの委員、理事などを歴任、現在はCUPA(クラウド利用促進機構)運営委員・アドバイザー、日本英語検定協会理事、広島県産業振興アドバイザーを務める。著書に『図解クラウド早わかり』『モバイルクラウド』(いずれも中経出版)、「IoTの基本・仕組み・重要事項が全部わかる教科書」(SBクリエイティブ)、『現場の活用事例でわかる IoTシステム開発テクニック」(日経BP社)』がある。

講義概要

デジタルトランスフォーメーションが叫ばれる昨今、現実世界から様々な事象をデータとしてインターネット(クラウド)に収集し、分析・活用・最適化するIoT(Internet of Things)への取組も加速しています。本講演ではクラウドへの取組からIoT時代を見据えてIoTのビジネスコンサルティングに従事してきた「Mr.IoT」の異名を持つ講師が、IoTを使った新事業開発をどのように支援・実施しているかをお話します。 具体的には、デジタル時代に求められる要件、IoTで実現する基本的なコンセプト、取組のアプローチ、および具体的な取組事例などをご紹介します。


第15回
2019年7月19日
(公開講座)
申込みはこちらから
モデレータ教員:
中野
有志団体CARTIVATOR 共同代表
中村 翼 氏
【演題】日本発 空飛ぶクルマ’SkyDrive’開発への挑戦、そしてその先へ
■会場:日吉キャンパス独立館DB201
講師プロフィール

幼少期にフェラーリに憧れて自動車エンジニアを志し、2009年に大手自動車会社に入社。量産車設計に関わる一方、2012年に業務外の有志団体CARTIVATORを設立し、2014年から空飛ぶクルマの開発を始める。2050年までに誰もが飛べる時代を創ることを目指し、2020年の目標として、東京五輪で空飛ぶクルマを使った聖火点灯を行うことを目指している。2017年からは慶應義塾大学大学院SDM研究科にて空飛ぶクルマの事業化研究も開始し、2019年からは特任助教を務める。

講義概要

自動車や航空業界、ベンチャー企業など、各分野の専門家が集まった有志団体CARTIVATORが挑戦する、空飛ぶクルマの開発について紹介する。本活動は『モビリティを通じて次世代の人達に夢を提供する』ことをミッションに、総勢100名超のメンバーがボランティアで、平日夜や週末の時間を使って開発を進めているものである。本講演前半では、近い将来の実現が期待されている空飛ぶクルマのコンセプトや将来ビジョン、メカニズムといった話をはじめ、本活動がどのような想いで始まったのか、またどんな困難があり、どのように乗り越えてきたのかといったストーリーを余すことなくお伝えする。また後半では、2017年から始めたSDM研究科・空飛ぶクルマラボでの研究内容を紹介し、空飛ぶクルマが解決する社会課題や、実現に必要となるエコシステムの全体像、さらには必要な技術要素などを紹介し、社会実装に向けた取り組みについて概説を行う。