MENU

研究科委員長メッセージ

あらゆる問題が大規模・複雑化し、解決困難化する現代

2011年3月11日の震災とエネルギー危機は、日本人の価値観を大きく変えたと言われます。私達はこれからどんな国を作っていくべきなのか。私達は何によって世界に貢献すべきなのか。私達は何のために生きるのか。尊い命を失った方々の思いを無駄にしないために、私達はどうすればいいのか。あらゆる本質的問題が、問い直されつつあります。

他の多くの課題も、相似形をしているのではないでしょうか。あらゆるシステムが、大規模化・複雑化・ネットワーク化した現代社会。社会の綻びや限界に基づく事故、事件、紛争が多発しています。国際社会は、民族、言語、文化、経済圏が相互に影響し合う超多極化社会へ向かっており、技術課題や国際問題の解決が困難化しています。単一の専門性だけでは、このような複合的問題を解けません。私たちは、今、何をなすべきか。根本が問われています。

システマティックでイノベーティブな、全体統合型学問が必要

現代社会では、科学技術から社会システムまで、あらゆるものごとを大きく全体としてシステミックに捉え、システマティックに分析し、新しい解決策を創造的にデザイン・マネジメントしていく、新たな全体統合型学問とその実践が求められています。すなわち、人類の英知を集め、皆が協力して、安心・安全、環境共生、社会協生といった社会価値を考慮しつつ、部分最適ではなく、全体として整合性の取れた、イノベーティブな、そして現実的な問題解決を行うことが求められています。

SDM=S+D+M=自分と世界のリ・デザイン

システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科は、まさに、複雑に絡み合った大規模・複雑な諸問題を、全体統合的な視点から解決するために設立された、世界随一の大学院です。ここには、科学技術から国際問題にわたる、あらゆる大規模・複雑システムの問題を解決するための新しい全体統合型学問体系があります。そして、自分を変え、日本を変え、世界を変えたいという、高い志を持つ者の連携があります。他のすべての大学院と違って、多様なバックグラウンドを持つ学生、教員、研究者が、文系・理系や年齢・国籍の壁を超え、新しいシステムのデザインに挑んでいます。

SDMのコアは、S、D、Mの三つです。Sはシステム。システムズエンジニアリングやシステム思考、システム論を基盤に、ものごとをシステムとして、すなわち、複合的な関係性として捉えること。Dはデザイン。デザイン思考に基づき、多様なステークホルダから成るチームが協働し、イノベーティブなソリューションを導き出すこと。Mはマネジメント。着実でリライアブルなプロジェクトや組織のマネジメントを行うこと。そして、三つのコアを実践する多様な人材が集まってきているからこそ、全体統合型学問が機能します。自分のリ・デザイン、日本のリ・デザイン、世界のリ・デザインが、同時並行的に、全体として、創造できるのです。

他のどこでも学べない、全体統合型学問を学び、実践したいという熱い思いを胸に秘めた皆さん。一緒に、新しい世界を創ろうではありませんか。

前野隆司委員長・手嶋龍一教授対談「未来世界をリ・デザインするー新しい全体統合型学問、 SDM学とは何か?」のビデオはこちら

前野隆司委員長によるSDM研究科紹介ビデオはこちら

前野隆司