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SDM NEWS

SDM NEWSSDM NEWSは、SDM研究科およびSDM研究所の教育・研究活動を、ご支援いただいて いる方々への活動報告として、毎月1回、メールにて配信しているニューズレターです。このページでは、これまでに発行したSDM NEWSのPDFをダウンロードしていただけます。
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英語版のSDM NEWSも発行していますので合わせてご覧ください。


専任教員からのメッセージ
1000年後の桜
(佐々木正一教授)
今年2013年の桜は、あっという間に満開になったかと思ったら、いつの間にやら散ってしまった。この季節になると毎年思い出す。2年前の福島第1原子力発電所の事故である。
事故そのものは、大量の放射性物質を近隣に放出し、その結果多くの住民が住む場所、働く場所から避難せざるを得ない状況となった。
避難の過程で本来ならもう少し命を永らえ得たはずの方々の人生の終焉を早めたようにも思われる。
事故の第一原因は、国の定めた安全基準を守っていれば事故は起こらないと考えた?また仮に事故になっても責任は安全基準を定めた国にあると主張できると考えた?にわかには判じ難いが、いずれにせよ東京電力の過去の経営者達の作為であると私は考えている。
もう一つの原因は原子力発電をリスクも含めて便益と比較評価をすることを怠ってきた私(達)にもあるのではないかとも考えている。
自分の身に危険が降りかからないと思われる程度に安全でかつ安いというなら、産業競争力の確保のためにも原子力発電を利用しない手はないという論がある一方で今回のような事故を起こす可能性のある原子力発電は、子孫のためにもなくして行くべきだとの論もある。
上記2つの主張においてリスクはいかほどか、便益はいかほどかを共通のデータに基づいて解き明かし、国の意思決定に反映させることを私(達)は選挙等を通して行動し続けることが必要と考えている。
最近政府からは「安全が確認できた原発は再稼働の検討に入る」との見解が発信されているが、「安全の確認」は前提となる地震や津波の大きさを推定した上での判断であるのでその推定以上の事態が起こらないことを証明できなければ一般論として「安全が確認」されたということはいえないはずである。私(達)は、前提条件にこそ注目する必要がある。
もう一つは隕石落下やテロに対するリスクとどう向き合うのかという問題もある。隕石落下に対して充分深い地下発電所とすることにより、対策を行うのか、隕石落下により日本が大きな被害を受けてもやむを得ないとするのか、杞憂として隕石落下そのものを考えないのかこれは私(達)自身が判断するべきことである。
テロに対しては、警察、自衛隊の力に依存することになるが、本当にテロが防げるのかは、例えば目標地点に連続して10発のミサイルを命中させる技術があれば10発以上の地対空防衛ミサイル設備を持つ必要が生じるが、問題はその設備の十分な数が分からないことにある。この種の問題も私(達)に突きつけられている。
最後にジョークであるが、原子力発電に伴って発生する放射性物質(いわゆる核のゴミ)の最終処分に関して、累積の電気使用量に比例してその核のゴミを各都道府県に分けて処分を任せる案は如何か。すくなくとも、どの程度の負担をしなければならないかの見える化はできる。将来の世代にその管理を付託するにしても、その管理の内容について充分に理解することは現在の私(達)の責務である。
1000年前の桜は平安京の貴族たちによって大いに愛でられた。1000年後の桜もまた、人々によって大いに愛でられたいと願っているに違いない。現在の私(達)の判断が1000年後を規定すると考えている。
ラボ紹介
マネジメントデザインセンター
システムデザインメソドロジーラボ
TOPICS
1. OPEN KiDS第4回公開ワークショップ「地域・コミュニティー活性化の為のデザインワークショップ」
2. 第5回環境共生・安全システムデザインシンポジウム「脳と心と幸福を考える」
3. 宇宙インフラ活用人材育成のための大学連携国際教育プログラムを開始
4. 第3回慶應システムズスクール 「システムを考える。~モデルベースシステムズエンジニアリング・ワークショップ~」
5. 公開講座『ダイアログとデザインの未来Vol.9 ~映画の未来~』を開催
6. SDM学生3名が RIS Design and Management株式会社を起業
7. 平成24年度学位授与式
8. 牧野特任講師らが、IEEE International Conference on Human-Robot Interaction 2013において、Honorable Mention Demonstration Awardを受賞
専任教員からのメッセージ
慶應SDMからKeioSDMへ
(神武直彦教授)
東日本大震災から2年が経ちました。日本の課題のひとつはその震災からの復興であり、SDM研究科の学生や修了生、教職員も様々な形でその大規模・複雑な課題に取り組んでいます。
一方、東日本大震災の後にも世界各地で様々な自然災害が起きています。地震や津波、大雨、洪水、山火事などは地球が生きている証しでもあり、我々が地球上に住んでいる以上、避けることはできません。自然災害は国境を超えます。自然災害をはじめとする様々な課題に対峙する我々も国境を越える必要があります。そのために、我々がすべきことのひとつは様々な国との人と人との繋がりを更に増やし、相互理解を深めていくことではないかと思います。実際、SDM研究科が進めている幾つかの国際プロジェクトでは、日本や慶應義塾、SDM研究科と深い交流がある方が海外の連携機関のキーパーソンであることが少なくありません。SDM研究科の学生や教職員ひとりひとりが、日本を代表する心意気で様々な国や地域との交流を始め、相互理解を深め、それを継続する架け橋になれば、持続的かつグローバルなネットワークが形成され、様々な大規模・複雑な課題に効果的に取り組めるのではないかと思います。4月に創立5周年を迎えるSDM研究科は、ケンブリッジ大学、マサチューセッツ工科大学、アデレード大学との交換留学生プログラムを新たに開始致します。システムズ・アプローチをベースに問題解決と社会貢献を果たすための研究と教育を行うSDM研究科のパートナーが更に世界に拡がり、SDM研究科から国際的なリーダーを数多く輩出できるよう様々な挑戦を行って参ります。
ラボ紹介
組織マネジメントラボ
次世代コンテンツ利用研究ラボ
TOPICS
1. 『ダイアログとデザインの未来Vol.8 ~経済の未来~』を開催
2. 公開講座「社会システムをデザインする」を開催
3. 修了予定者対象にTOEFL ITPテストを実施
4. 『港北区魅力プラスカード』を用いた地域活性化ワークショップ
5. 「新エネルギー活用&持続可能社会研究プログラム2013」第5回ワークショップ
専任教員からのメッセージ
理文思考によるシステム立国を
(小木哲朗教授)
理工系離れが言われるようになってから久しい。この問題は技術立国として成長してきた日本にとって、国力の低下にもつながる問題です。
数学や物理等、理工系の学問は知識の積み重ねが必要なため、今勉強している内容が何の役に立つのかなかなか見えづらいというのも原因の一つのようです。これは大学での研究レベルでも同様で、要素技術を研究している学生が、その技術の位置づけや応用についてほとんど意識していないこともよく見られます。これはシステムとしての全体が見えていない状況です。知識の行先、技術の出口を見渡す習慣を身につけることで、勉強や研究に対する興味や面白さも変わってくるように思います。慶應SDMでは、もはや理系・文系の区別はせずに、理文統合によるシステムデザインの教育を目指しています。全体を見渡せる理系思考、技術の詳細から応用・ビジネスまでを考える理文思考です。このような教育がシステム立国として、今後の日本の国力の増強に結びついていくことを願っています。
ラボ紹介
地域活性ラボ
空間位置情報サービスラボ
TOPICS
1. 慶應イノベーティブデザインスクール(KiDS)ワークショップを開催
2. 慶應SDM公開講座「システムを考える。~あらゆるものを俯瞰的に捉え、系統的に進めるためのワークショップ~」
3. 慶應SDM公開講座「ココロの刺し方~人の心に刺さる企画をつくろう~」開催
4. SDM研究科留学報告会 兼 留学説明会
研究科委員長兼研究所長からのメッセージ
「システミック×システマティック」な問題解決を

(SDM研究科委員長・SDM研究所長 前野隆司)
明けましておめでとうございます。今年のSDMのキャッチフレーズは"システム"。
昨年は主にデザインという単語にフィーチャーした一年だったと言えるかもしれません。今年は初心に帰り、"システム"にフォーカスします。システムとは、要素間の関係性によって創発する特徴を持つもの。技術システムから社会システム、人間システムまで、インタラクションを含むものは何でもシステムです。慶應SDMで重視するのは、システムズエンジニアリングを基盤とするシステムズ・アプローチ。システムズ・アプローチには、ふたつの意味があります。システミックなアプローチと、システマティックなアプローチ。前者は、ものごとをシステムとして俯瞰的・全体的に見るということ。後者はロジカルに分解・統合するということ。慶應SDMでは両者を駆使してイノベーティブなデザインとサステナブルなマネジメントを実現します。システムズ・アプローチを身に着けた人材の育成、SDM学の基礎と応用に関する実践的な研究、そして企業や事業体との連携に基づく様々な階層での問題解決・社会変革。今年度もよりよい世界を構築するために邁進してゆく所存ですので、ご指導・ご鞭撻のほど、お願い申し上げます。
今年のSDMニュースも、巻頭のメッセージは12名の専任教員が月替わりで登場し、それぞれのSDMにかける思いを語る場にいたします。システムズ・アプローチをベースに問題解決と社会貢献を果たす慶應SDMを、本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
ラボ紹介
起業デザインラボ
先進都市デザインラボ
TOPICS
1. 11月12日、定年制のない西島株式会社を見学
2. 2012年度第6回「SDM研究科説明会」開催
3. 東映アニメーションの制作現場見学会を実施
4. 「未来デザイン会議」開催
5. 12月17-18日、医学部において高精細医療映像の実験を実施