グローバルプロジェクトに挑む
「木を見て森も見る」。プロジェクトリーダーに必要なのは、1本ずつの木を見極めながら、
森全体のバランスをうまく捉える力。高度で複雑な問題を可視化し、多視点で捉えて解決する。
「システムデザイン・マネジメント」により、次世代のリーダー育成に挑戦する。
日時: 2009年9月14日(月)~18日(金)
場所: 慶應義塾大学日吉キャンパス協生館
主催: 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属SDM研究所
第1回プロジェクトリーダー育成講座 開講にあたって
「木を見て森も見る」。プロジェクトリーダーに必要なのは、1本ずつの木を見極めながら、森全体のバランスをうまく捉える力です。高度成長期の苦境を数多く乗り越えてきた経験豊富な世代が次々に引退するなか、従来のOJT中心の方法では、リーダーの育成が間に合わなくなっています。そこで私た
ちは、産学協同の人材育成方法を提案し、ここにその第1回「プロジェクトリーダー育成講座」を開催するに至りました。高度で複雑な問題を可視化し、多視点で捉えて解決していく「システムデザイン・マネジメント」の考え方を取り入れた、新しいプロジェクトマネジメントにより、次世代のリーダー育成に挑戦します。
講座内容
本講座では、プロジェクトマネジャー(PM) や技術リーダーのような、プロジェクトリーダーに必要とされる次の5つの柱を、ワークショップを活用しながら習得していきます。
1 プロジェクトマネジメント(PMT)
プロジェクトを取り巻くビジネス環境は、ますます複雑で厳しい状況になっています。より効果的なプロジェクト遂行のために、PMT を理解し駆使する技術の育成が求められます。成功へのシナリオ、リーダーが具備・強化すべき技術、プロジェクト遂行企業基盤とリーダー育成ガイドラインを中心に、経験談を交えて解説します。
2 システムデザイン・マネジメント(SDM)
多数のステークホルダーが存在するプロジェクトにおいて、「木を見て森も見る」多視点での捉え方が重要です。要求分析からシステムデザイン、分解、構築、統合、運用と流れるSDM手法を理解し、システム思考、問題の可視化、意思決定論などを習得していきます。
3 チームワークマネジメント
プロジェクトでは、メンバー間の目的、価値、情報の共有化が重要です。また各メンバーが抱える複雑で多様な業務を、進捗状況に合わせて折衝・調整していかなければなりません。チームワーク能力を発揮することは、日本企業の武器となり、同時に差別化戦略となります。
4 契約リスクのマネジメント
日本人は欧米人に比べるとリーガルマインドに欠けています。世界レベルの技術が、契約リスクの処理を誤って挫折することもしばしば起こっています。ここでは、リーダーに最低限必要なリーガルマインド(契約センス)を習得していきます。
5 企業のマネジメント基盤
新技術・商品・サービス開発、新市場の開拓、新規事業立ち上げ等のプロジェクトの効果的な遂行ために、企業がプロジェクトに対しマネジメントすべき機能、プロジェクトを支える遂行技術基盤の構築、自社が最も必要とし得意とする要件の洗い出しと体系化のマネジメントシステムについて理解を深めていきます。
講師陣
チーフ・トレーナー
高橋 良之
日揮プロジェクトサービス㈱顧問 / 慶應義塾大学非常勤講師
1964 年 日揮株式会社入社、国内・海外の石油精製、化学、食品加工、家電、自動車関連プラントのプロジェクトをプロジェクトマネジャーとして担当。エンジニアリング振興協会では、80 年代にプロジェクトマネジメント部会委員を務め、現在は大学を含めたPMTの講座、講習会の講師、コンサルタントなどを行っている。
古屋 邦彦
九州国際大学法学部教授
1966 年 慶應義塾大学法学部政治学科卒業。同年、総合エンジニアリング会社日揮株式会社に入社。一貫して法務部門に在籍し、国際契約(プロジェクト、知的財産ライセンス、M&A など)を担当する。2000 年より現職。国際取引法を担当している。
岩下 貢
㈱日米コミュニケーションセンター所長
南カリフォルニア大学大学院博士課程に2年間在学し、"Debateand Argumentation"のコーチを勤める。その後、山武、マツダ自動車、デンソー、NEC、IBM 各社の海外進出にあたってのマネジメント作成、市場戦略作成、社内外の効果的折衝方法などのセミナーへ参加、助言を行っている。
狼 嘉彰
SDM研究科教授
専門分野:大規模宇宙システムのデザインとマネジメント、戦略的システムエンジニアリング
日比谷 孟俊
SDM研究科教授
専門分野:大規模科学研究におけるシステムデザイン
高野 研一
SDM研究科教授
専門分野:大規模技術システムにおけるリスクマネジメントとヒューマンファクター
受講料
250,000 円(税別)
対象
プロジェクト経験があり、リーダーを目指す中堅社員
参加方法
こちらからお申し込みください。
問い合わせ先
システムデザイン・マネジメント研究所事務局(慶應義塾大学 日吉学生部(大学院担当)内)
Phone : 045-564-2518, Email: sdm@info.keio.ac.jp