SDM e-Learning システム
※このシラバスは学期開始時に設定されたものです。授業日程等は学期中に変更される可能性がありますので、
最新の情報については必ず授業ページから確認してください。
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慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科
2018年度春学期 授業シラバス
KEIO UNIVERSITY GRADUATE SCHOOL OF SYSTEM DESIGN AND MANAGEMENT
Syllabus for Spring semester 2018


ヒューマンファクター論 / HUMAN FACTORS

担当教員
Instructor
高野 研一
開講日程
Date and Slot
木曜日3時限,木曜日4時限 Thursday 3rd ,Thursday 4th


開講場所
Class Room
    C3N14,C3N14
授業形態
Type of Class
    講義、演習
キーワード
Keyword
    人間、社会学、リスクマネジメント、根本原因分析、認知システム、ヒューマンエラー、安全文化
授業に関する連絡先
Contact Address for Inquiry Regarding the Course
    k.takano@sdm.keio.ac.jp
科目概要(詳細)
Course Description
    システムの開発から運用に係わるリスクマネジメントに必要なヒューマンファクターの基本について講義する。具体的には、ヒューマン・マシン・インターラクション、生体特性、認知特性、事故分析、グループダイナミクス、組織論、倫理コンプライアンスに係わる背景、問題認識、方法論などについて事例やビジュアル教材を活用しながら講義を行う。また、講義に加え、いくつかのテーマに絞り込んで、参加型の討議により、具体的問題に対する理解と実践力を高める。また、各講義ごとに関連するレポートの提出を要求する。ヒューマンファクターの実践現場として航空機シュミレータの見学を行う。

    Basic concepts and methodologies of human factors relating to risk managements are to be lectured from the stage of system development through that of its operations. The subjects discussed are; (1)human machine interactions; (2) physiological human characteristics; (3) cognitive engineering; (4) accidents analysis; (5) group dynamics; (6) organizational fundamentals; (7) ethics and compliance. As for these subjects, backgrounds, problem identifications, and practical analytical tools are introduced and trained for concrete cases sometimes using visual materials in each lecture. For some topics, participating discussions are applied to actual problem solving in order to understand practical affairs. In addition, students requested some reports for the better rating. At last, visiting to flight simulator is planned for further understanding of practices of human factors.





















主題と目標/授業の手法など
Objective and Method of the Course
    大規模産業分野における技術システムの開発・建設・運用、および製品開発・市場調査に係るヒューマンファクター全般について、その基礎として、ヒューマン・マシン・インターラクション、生体特性、認知特性、事故分析、グループダイナミクス、組織論(安全文化)、技術倫理コンプライアンスに係わる背景、問題認識、方法論について講義を行い、身近な問題とのつながりを実感するための演習を行う。事故の根本原因分析および技術倫理については、参加型のグループディスカッションにより問題をより実践的に理解する。授業においては、講義に加え、内容理解の助けとなるビデオ教材を使用する。これにより、産業現場や日々の生活の中における人間の認知、行動の基本要素についてより深い認識が可能になるとともに、ヒューマンエラー防止や組織事故防止に取り組むための基本戦略を理解し、システムデザイン・マネジメントの考え方の基礎を固めることができる。特に、マネジメントにおける人的側面の理解を深めるには必須である。
教材・参考文献
Textbooks and References
    1.ヒューマンインタフェース(出版社: コロナ社 (1987/08))
    2.作業の人間工学チェックリスト(日本人間工学会チェックリスト検討委員 会 (編集) 出版社: 医歯薬出版 (1968)))
    3.ヒューマンファクターズ概論(出版社: 慶應義塾大学出版会 (2005/05))
    4.Handbook Of Human Factors And Ergonomics(出版社: John Wiley &   
     Sons Inc; 3版 (2006/2/28))
提出課題・試験・成績評価の方法など
Assignment, Exam and Grading Details
    1.授業に関連した演習をレポートで提出 総計60%および授業への出席40%により成績をつける
履修上の注意
Notification for the Students
    航空会社の見学会は午後現地集合、解散とする。必ず出席のこと
e-learning開講の有無
Availability on e-learning System
    e-learningを開講する
e-learningで受講する場合の注意事項
Guideline for e-learning Students
    レポートの提出は1週間遅れを認めます
授業計画
Course Schedule

    No.1 2018/04/19 ヒューマンファクター論概要 (By 高野研一)
    本科目で履修するヒューマンファクター論の全体概要の紹介とともに、ヒューマンファクターの重要性について述べる。また、各講義相互の関係性についても解説する。

    No.2 2018/04/19 人間の感覚と特性 (By 高野研一)
    フェヒナーの法則を基本とした人間の感覚と物理的刺激の関係について解説し、人間を用いた実験やアンケート調査では、感覚尺度を用いる必要があることを解説し、人間特性の基礎を理解する。また、環境に係る各種許容限界について紹介する。

    No.3 2018/05/10 作業におけるヒューマンファクター原則 (By 高野研一)
    古典的なヒューマンファクターの集大成として、作業に係る人間工学的配慮を行う場合に考慮すべき事項を述べるとともに、人間工学チェックリストの使用法を体得する。

    No.4 2018/05/10 人間認知特性 (By 高野研一)
    人間の知覚・認識・注意の資源・行動に関する特性について解説する。特に、認知科学の成果としての各種の認知モデルの一連の進化過程について解説し、「メンタルモデル」の役割を理解していく。また、人間の認知特性としてのバイアスについて解説する。

    No.5 2018/05/24 人間信頼性評価 (By 高野研一)
    人間を技術システムに組み込むことにより、人間の信頼性を考慮する必要が生じる。このため、人間の信頼性に影響を与える要因を挙げ、人間信頼性データを得る方法について解説し、代表的な事例でシステム全体の信頼性を算出する。

    No.6 2018/05/24 根本原因分析 (By 高野研一)
    人間が関与した事例の分析について解説し、特に、根本原因分析の方法について、演習を行いながら理解を深める

    No.7 2018/06/07 生体情報 (By 高野研一)
    人間特性を把握するための実験的手法として、生体情報(心電図、皮膚電気反射、脳波、眼振図など)を利用した方法の概要を解説する。これにより、健康な人間がストレスを受けた場合の影響に関する知見を得る。

    No.8 2018/06/07 集団特性 (By 高野研一)
    個人から集団となった場合に、人間行動は大きく変容する。権威勾配・リスキーシフト・集団的手抜きなど集団における人間の心理や行動について解説する。

    No.9 2018/06/21 リーダシップ論 (By 高野研一)
    集団における意思決定・チームワークに関する理論的背景について解説し、代表的なリーダのタイプを提示し、どのようなリーダシップが望ましいかについて解説する。

    No.10 2018/06/21 安全とヒューマンファクタ(JR東日本 楠神氏:非常勤講師) (By 楠神健、高野研一)
    ヒューマンファクターが関与した事故を防止するための実践的方法について、長年のJRでの活動と貢献をバックに具体的な取組みのツールや方向性について述べてもらう。

    No.11 2018/07/05 安全文化 (By 高野研一)
    事故を防止するためには、個人、小集団(職場)における取組みに加え、組織としての取組みが重要であることから、安全文化の概念について解説する。

    No.12 2018/07/05 事故防止の戦略 (By 高野研一)
    事故を防止するためのヒューマンファクター面からの戦略や各企業が実践している具体的取り組みを示す。

    No.13 2018/07/12 技術者倫理とコンプライアンス (By 高野研一・東瀬 朗)
    技術者倫理の概要について解説し、基本的な考え方を身につけた後、具体的な事例に基づき、ケースメソッドによるグループ討議を行う。(*注意 講師のご都合により講義日変更です)

    No.14 2018/08/02 航空機シュミレータ見学 T (By 高野研一)
    羽田のJAL航空訓練センターにて航空機操縦に係わるヒューマンファクターの講義や訓練課程概要の説明を受け、航空機運航/整備の訓練課程を見学および学習する

    No.15 2018/08/02 航空機シュミレータ見学 U (By 高野研一)
    羽田のJAL航空訓練センターにて航空機操縦に係わるヒューマンファクターの講義や訓練課程概要の説明を受け、航空機運航/整備の訓練課程を見学および学習する



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