SDM e-Learning システム
※このシラバスは学期開始時に設定されたものです。授業日程等は学期中に変更される可能性がありますので、
最新の情報については必ず授業ページから確認してください。
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慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科
2018年度秋学期 授業シラバス
KEIO UNIVERSITY GRADUATE SCHOOL OF SYSTEM DESIGN AND MANAGEMENT
Syllabus for Fall semester 2018


リスクマネジメント論 / RISK MANAGEMENT OF TECHNOLOGICAL SYSTEMS

担当教員
Instructor
高野 研一、五百木 誠
開講日程
Date and Slot
木曜日4時限,木曜日5時限 Thursday 4th ,Thursday 5th


履修条件
Course Requirements
    ヒューマンファクター論を履修していることが望ましい。講義時間は14:45−18:00まで(途中15分休憩)で行う
開講場所
Class Room
    C3S10,C3S10
授業形態
Type of Class
    講義と演習
キーワード
Keyword
    リスク、設備災害、FMEA,FTA,ET,根本原因分析、安全管理
授業に関する連絡先
Contact Address for Inquiry Regarding the Course
    k.takano@sdm.keio.ac.jp
科目概要(詳細)
Course Description
    社会、組織、職場、人に支えられて運用されている技術システムにおけるリスクをコントロールし、マネジメントをするための基本的方法論および企業のリスクマネジメント全般について講義する。その後、設備災害、労働災害、組織事故、倫理コンプライアンス問題などの実例を示しながら、危機管理、安全管理、品質管理の実効性を高めるための実践的手法について討議・演習を進めながら問題解決のためのアプローチを体験する。また、デペンダブルシステムの基礎から具体例までを習得する。さらに、近年、ますます重要性を増す情報システムの信頼性向上についての考え方に加え、リスク削減の方法について述べる。

    Basic methodologies and outlines of risk management for a large-scale engineering system, which usally supported by social environments, organizations, and engineers, are lectured. Involved subjects are how to control the risks of facility failures, labor hazards, organizational accidents, and ethics and compliance problems using effective methods of emergency management, safety management, quality control. The main lecture style is to put the emphasis on porocess of a problem solving through group discussions leading by root cause analysis, error protection, internal control, risk assessment techniques.
主題と目標/授業の手法など
Objective and Method of the Course
    社会、組織、職場、人に支えられて運用されている産業界での技術システムにおけるリスクをコントロールし、マネジメントをするための基本的方法論および企業のリスクマネジメント全般についての解説と実践的な演習を行う。取り上げるテーマは以下の通り。
    1.基本的なリスク分析手法の解説 FMEA,FT,ETなどの手法と実例を解説する。
    2.リスクマネジメントの基本戦略を述べた後、防止に向けた具体例を解説し、
    リスクアセスメントの演習を行う。
    3.設備災害に関するリスクアセスメントとして、HAZOPを取り上げ、 簡単なシステムのリスクアセスメントを行う。
    4.組織事故の共通要因や防止のための取組みについて解説する。また、過去の組織事故についてグループによる根本原因分析を行う
    5.情報システムの信頼性向上についての考え方を解説し、リスク低減について講義する
    6.ディペンダブルシステムの基礎を固めたのち、具体的なシステムの信頼性を評価し、向上するための方法論について解説する
教材・参考文献
Textbooks and References
    1.FMEA、FTAの活用 (塩見弘 日科技連出版)
    2.Hazop and Hazan: Identifying and Assessing Process Industry
    Hazards (Trevor A. Kletz 出版社: Hemisphere Pub; 4th版 1999)
    3.不確実性のマネジメント(カール・ワイク ダイアモンド社 2002)
提出課題・試験・成績評価の方法など
Assignment, Exam and Grading Details
    出席点(40%)レポートおよびグループワーク資料(60%)
履修上の注意
Notification for the Students
    講義時間は14:45−18:00まで(途中15分休憩)で行う
e-learning開講の有無
Availability on e-learning System
    e-learningを開講する
授業計画
Course Schedule

    No.1 2018/09/27 リスクマネジメント概論(ガイダンス+リスク心理学) (By 五百木、高野研一)
    本科目の全体概要とリスクマネジメント基本的考え方について講義する。また、リスク認知心理などリスクマネジメントの多様性について解説する。

    No.2 2018/09/27 リスクアセスメント論基礎(ツール演習) (By 高野研一)
    リスク分析に当たっての様々なツールについて解説する。特に、FMEA,フォールトツリー、イベントツリーなど実際のシステムの例に基づいて解説する。また、それぞれの演習問題を提供する。

    No.3 2018/10/11 リスクアセスメント結果講評およびリスクアセスメント方法論(Rmap) (By 高野研一)
    第2回目講義(9/27)のリスクアセスメント課題の講評を行う。また、様々な産業界におけるリスクについて解説し、代表的なリスクアセスメントの方法論としてR-Mapを紹介する。また、リスクマネジメントとしての対策の考え方について述べる。リスクマネジメントの活用を促進するための方法論や分析の背景になる要因について解説する。

    No.4 2018/10/11 災害のリスクマネジメント (By 高野研一,岡本正)
    自然災害などの危機に直面した場合の法的リスクに対処するための方策を中心に実際の東日本大震災で発生した法的ニーズを概観し、今後の社会システムのあり方について論じる

    No.5 2018/10/25 情報システムの信頼性向上 (By 高野研一、河村智之)
    情報システムのソフトウェアの開発プロジェクトを成功に導く戦略とその実践を行う場合に、特に組織要因および管理要因について解説し、そのための教育法についても述べる。

    No.6 2018/10/25 リスクマネジメント国際規格 (By 高野研一、東瀬朗)
    リスクマネジメントは現在国際規格の中で統一的な取り組みを行おうとする取り組みが継続されている。
    国際規格であるISO31000の概要とその成立経緯について解説する。

    No.7 2018/11/08 組織のリスクアセスメント T (By 高野研一,東瀬朗)
    組織事故として興味深い信楽高原鉄道の事故事例を解説し、説明資料に基づき事象の経緯を理解するとともに、その事例の根本原因分析を課題として実施する。

    No.8 2018/11/08 組織のリスクアセスメント U (By 高野研一,東瀬朗)
    組織事故として興味深い信楽高原鉄道の事故事例を解説し、説明資料に基づき事象の経緯を理解するとともに、その事例の根本原因分析を課題として実施する。

    No.9 2018/11/22 企業危機対応のリスクマネジメント (By 高野研一,片方恵子)
    企業危機への対処は経営の存続に係わる重大なリスクマネジメントであり、様々なステークホルダーとの関係性を考えながら対応すべきである。この講義では危機対応の基本的戦略や事例を紹介する。

    No.10 2018/11/22 リスクマネジメントの経済的トレードオフ (By 高野研一,牧野良次)
    リスクマネジメントは重要な経営事項であり、安全性・信頼性にかけられる費用は起業の経済的状況や経営者の方針が強く関係する。このトレードオフの関係性について講義を行う。

    No.11 2018/12/06 ディペンダブルシステム論(基礎1) (By 五百木 誠)
    ディペンダブルシステム論は、もともと大規模・複雑な工学システムに適用して高信頼度なシステムを設計するためのアプローチとして発展してきた。本講義ではこれをアレンジして、必ずしも数学的・工学的知識を使わずに、考え方のエッセンスを伝えるようアレンジしている。本講義を通して、ディペンダブルシステム論の手法や考え方の基礎を理解し、これらを普段の仕事や日常生活に活用できるようになることを目指している。

    No.12 2018/12/06 ディペンダブルシステム論(基礎2) (By 五百木 誠)
    ディペンダブルシステム論は、もともと大規模・複雑な工学システムに適用して高信頼度なシステムを設計するためのアプローチとして発展してきた。本講義ではこれをアレンジして、必ずしも数学的・工学的知識を使わずに、考え方のエッセンスを伝えるようアレンジしている。本講義を通して、ディペンダブルシステム論の手法や考え方の基礎を理解し、これらを普段の仕事や日常生活に活用できるようになることを目指している。

    No.13 2018/12/20 ディペンダブルシステム論(適用事例1) (By 五百木 誠)
    高信頼度システムの設計に関して、システムの信頼度計算に関する基礎的な手法を説明する。直列/並列システム、冗長システムなどを構成する事でどのように信頼度が変化するかを、演習を交えて具体的に示す。また、実システムへの適用事例として、宇宙機システムの高信頼度設計を紹介する。

    No.14 2018/12/20 ディペンダブルシステム論(適用事例2) (By 五百木 誠)
    高信頼度システムの設計に関して、システムの信頼度計算に関する基礎的な手法を説明する。直列/並列システム、冗長システムなどを構成する事でどのように信頼度が変化するかを、演習を交えて具体的に示す。また、実システムへの適用事例として、宇宙機システムの高信頼度設計を紹介する。

    No.15 2018/01/17 総合検討 (By 高野研一)
    講義はありません。リスクマネジメント全般の内容についてこれまでのレポートを検討し、講義を振り返る。(各自実施)



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