SDM e-Learning システム
※このシラバスは学期開始時に設定されたものです。授業日程等は学期中に変更される可能性がありますので、
最新の情報については必ず授業ページから確認してください。
Please note that this Syllabus page is updated at the beginning of the semester. The course details such as timetable can be changed during the semester.
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慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科
2018年度秋学期 授業シラバス
KEIO UNIVERSITY GRADUATE SCHOOL OF SYSTEM DESIGN AND MANAGEMENT
Syllabus for Fall semester 2018


社会システムのシステムズアプローチ / SYSTEMS APPROACH FOR SOCIAL SYSTEMS

担当教員
Instructor
前野 隆司保井 俊之、早田 吉伸
開講日程
Date and Slot
-


前提科目・関連科目
Prerequisite or Related Course
    なし
履修条件
Course Requirements
    日本語でのみの講義。原則としてすべての講義に出席できる方に履修いただきたい。
開講場所
Class Room
    C3N15
授業形態
Type of Class
    サークルによる円座、教室形式による講義、ワークショップによる双方向授業、並びに屋内でのワークショップ
キーワード
Keyword
    社会システム, ソーシャルイノベーション, 協創, 対話, 社会起業, ファイナンス, パターンランゲージ, GTA, ソフトシステムズ・メソドロジー, マインドフルネス, レジリエンス, 地域活性化
学生が利用する予定機材・ソフト等
Machinery and materials / Software
    なし
授業に関する連絡先
Contact Address for Inquiry Regarding the Course
    t.yasui@z2.keio.jp
授業URL
Class URL
    なし
科目概要(詳細)
Course Description
    システムズエンジニアリング及びイノベーション理論で、近年大きな脚光を浴びている社会システム及びソーシャルイノベーションについて、対話(dialogue)と協創(co-creation)をキーワードに平易に学ぶ。受講者は理論を学ぶとともに、一人ひとりが自らと向き合い、「社会をよりよく変えたい」という自らのソーシャルイノベーションへの想いを、「じぶんごと」としてカタチにし、デザインしていくプロセスをスケッチブックを片手に実践していく。年初週末の集中講義。

主題と目標/授業の手法など
Objective and Method of the Course
     社会システムについて平易に学ぶ。人が要素となり、人と人がつながりシステムとなる社会システムについて、その主要な理論領域であるソーシャルイノベーション, 協創, 対話, 社会起業, ファイナンス, パターンランゲージ, GTA, ソフトシステムズ・メソドロジー, マインドフルネス, レジリエンス, 並びに地域活性化などをキーワードに、現実世界の問題解決に役立つソリューションの体系として学習する。
     座学だけではなく、社会を前向きに変えて行くための「じぶんごと」のプロジェクトとして、ダイアローグの手法を学び、実践しつつ、この集中講義の終わりには、自分が世の中を前向きに変えたいソーシャルイノベションのデザインが可視化され、他の受講者とも共有できるようになる。
     具体的には、受講者は授業開始とともに一冊のスケッチブックを渡され、ダイアローグと座学を通じて、みずからが社会を前向きに変えたいと思う「じぶんごと」を可視化し、自分のプロジェクトとして説明可能な状態に育っていく。
教材・参考文献
Textbooks and References
    教科書ではないが、下記の三冊は本講義を理解する上で有用な本である。

    保井俊之(2012) 『「日本」の売り方: 協創力が市場を制す』(角川oneテーマ21新書) ISBN 978-4-04-110205-3

    前野隆司(編著), 保井俊之, 白坂成功, 富田欣和, 石橋金徳, 岩田徹, 八木田寛之(著)(2014)『システム×デザイン思考で世界を変える: 慶應SDM「イノベーションのつくり方」』日経BP社 ISBN 978-4822249946

    前野隆司, 保井俊之(2017)『無意識と「対話」する方法: あなたと世界の難問を解決に導く「ダイアローグ」のすごい力』ワニプラスISBN 978-4847095375
提出課題・試験・成績評価の方法など
Assignment, Exam and Grading Details
    出席点、授業貢献度並びに講義最終日に行われる「『じぶんごと』ソーシャルデザインのプレゼンテーション」での全方位評価による評価
履修上の注意
Notification for the Students
    年初の冬休み中の集中講義なので、講義日時に留意ありたい。講義日時は、2019年1月4日(金)19:00-22:00, 1月5日(土)9:00-19:30, 並びに1月6日(日)9:00-21:00の三日間。また、SOIによるビデオ収録は行わないので留意ありたい。
e-learning開講の有無
Availability on e-learning System
    e-learningを開講しない
授業計画
Course Schedule

    No.1 2019/01/04 サークルとダイアローグの理論/対話は変革をなぜ促すのか (金19:00-20:30) (By 保井俊之)
    イノベーションの源泉として近年とみに注目を浴びているサークルとダイアローグの理論について平易に解説し、その社会システムとしての理論的枠組みを理解する。

    No.2 2019/01/04 市民協働の公共システム/オープンガバメントから見える公共政策の実際 (金20:30-22:00) (By 早田吉伸)
    公共政策の大きなトレンドとして捉えられるオープンガバメント政策をとりあげ、その背景や政策の本質を解説するとともに、市民協働の事例を通じて、その可能性を理解する。

    No.3 2019/01/05 社会システム概論/人をつなぐシステムの歴史的系譜と今 (土9:00-10:30) (By 保井俊之)
    社会システムの学説史を振り返り、社会システムの特質や社会システムのシステムズ・アプローチの概論を説明する。

    No.4 2019/01/05 ソーシャルイノベーションの理論/意義をイノベーション理論全体から俯瞰する (土10:45-12:15) (By 保井俊之)
    近年の社会システム研究を特徴づけるつけるイノベーション、とりわけソーシャルデザインとソーシャルイノベーションについて、イノベーション論の全体を俯瞰した上で、最近の研究動向の紹介を交え俯瞰する。

    No.5 2019/01/05 企業とソーシャルイノベーション/企業における社会価値創造の実際(土13:00-14:30) (By 早田吉伸)
    企業におけるソーシャルイノベーションの取り組みをとりあげ、その背景や取り組みの本質を解説するとともに、事例を通じて、その可能性を理解する。ゲストスピーカーを予定。

    No.6 2019/01/05 社会起業家のためのファイナンススキーム入門/持続可能なイノベーションを目指して (土14:45-16:15) (By 保井俊之)
    社会起業家たちが"Doing the right thing"を行おうするときにぶつかる、一番大きな壁がファイナンスであるとよく言われる。では、社会に政策デザインに問うていく際、ファイナンススキームはどうすればよいのか、社会起業家たちのミクロの視点に立ち、考える。

    No.7 2019/01/05 ソーシャルイノベーションの実際1/ファイナンスの現場では何が起こっているのか (土16:30-18:00) (By 田中雅範(地域経済活性化支援機構MD))
    地域経済活性化支援機構(REVIC)MD 田中雅範講師より、地域社会を変えるためのベンチャーファイナンスとファンドづくりの現場について、実践知と豊富な事例をもとにご講義いただく。

    No.8 2019/01/05 ソーシャルビジネスキャンパスの説明とその作り方/「想い」をビジネスの形に (土18:00-19:30)  (By 保井俊之・早田吉伸)
    ソーシャルビジネスキャンパスを使い方をワークショップ方式で学ぶ。さらに、ソーシャルビジネスキャンパスを使い、自らの心にある社会の前向きな変革への「想い」を具体的なソーシャルビジネスのプランに可視化する作業を実践する。

    No.9 2019/01/06 協創(co-creation)の理論的基礎/「左脳」と「右脳」の双方から説明する (日9:00-10:30) (By 保井俊之)
    システムズエンジニアリング及びサービス科学などの学問領域で、大きな研究分野となっている協創(co-creation)の概念について、ソーシャルイノベションの分野を中心に、理論としての理解並びに感覚としての理解を双方を促進する。

    No.10 2019/01/06 心と未来のシステムデザイン/ソフトシステム, マインドフルネス並びに レジリエンス (日10:45-12:15) (By 保井俊之)
    社会システム研究の最近の流れを把握し、ソフトシステムズメソドロジー(SSM)、レジリエンスやマインドフルネスなどの概念に触れつつ、社会システム研究は何を目指してきたのかについて、ロケット開発のシステムデザインから心のマインドフルネスのシステムデザインへの50年の学説の旅を、平易に伴走する。

    No.11 2019/01/06 パターンランゲージとGTA/ 「地べた」から社会をデザインする (日13:00-14:30) (By 保井俊之)
    「大上段に振りかざした」グランドセオリーではなく、「地べた」から帰納する社会システムデザインである、建築やアートに起源を持つパターンランゲージ及び看護社会学に起源を持つグランデッド・セオリー・アプローチ(GTA)について、平易かつ体系的に説明し、その社会デザインへの応用の動向を体系的に解説する。

    No.12 2019/01/06 マルチステークホルダープロセス/協働による社会価値創造の実際(日14:45-16:15) (By 早田吉伸)
    産官学民の協働を通じたソーシャルイノベーションの取り組みをとりあげ、その背景や取り組みの本質を解説するとともに、事例を通じて、その可能性を理解する。ゲストスピーカーを予定。

    No.13 2019/01/06 ソーシャルイノベーションの実際2/地方創生の現場で何が起こっているのか (日16:30-18:00) (By 齋藤潤一(NPO法人まちづくりGIFT代表))
    齋藤講師は、米国シリコンバレーITベンチャー企業のブランディング&マーケティングの責任者として従事した後、帰国後に広告デザイン会社を起業。大手企業や官公庁のWebサイト構築等を手がけた後に、震災を機に、地域活性化に従事するために宮崎県にIターン。「ビジネスで地域課題を解決する」を使命に、人材育成を通じた地域ビジネスの創出に全国各地で、取り組んでいる。2017年4月からは、宮崎県児湯郡新富町の一般財団こゆ地域づくり推進機構(こゆ財団)の代表理事として、特産品のブランディングやふるさと納税で得た収益を、社会起業家に投資する(新富モデル)事業を実施している。これらの活動を通じて、地方創生のレバレッジポイントは何なのか、地域ビジネス創出の手法に、ファイナンスとブランディングの視点もあわせてご講義いただく。

    No.14 2019/01/06 「じぶんごと」ソーシャルデザインのプレゼンテーション (日18:00-19:30) (By 保井俊之・早田吉伸)
    受講者全員がそれぞれ、自らが手掛けたいソーシャルイノベーションのテーマについて「じぶんごと」として、ソリューションをデザインする。デザインについて、本物のソーシャルピッチの現場のような臨場感あふれる雰囲気の下、当科目の担当教員並びに外部講師からなる審査員、そして他の受講生に向けて、サークルでプレゼンテーションを行う。

    No.15 2019/01/06 「じぶんごと」ソーシャルデザインのプレゼンテーション(続き) (日19:30-21:00) (By 保井俊之・早田吉伸)
    これまでの講義を総括し、受講者からのフィードバックを得て、当科目の履修を通じて得られた気づきと今後の政策デザインにおける課題について、円座となり、双方向でディスカッションする。



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